もっと心地いい、わが家の作り方
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さて、「ピースマザー」開業時はひとり暮らしだった岡崎さんですが、
現在は女の子、男の子のお母さんで4人家族。
「ひとりで3階に暮らして、1階でカフェ、2階でギャラリーをするには
十分の広さだと思うけど、さすがにちょっと手狭。家事動線も悪いし、
住むということに焦点を当てると、不満はいろいろ」
と話します。
「夫婦ともども古いものが好きで、なかなかモノを捨てられなくて、
モノが多いのに、収納が少ないのも悩み」
と言いますが、なかなか雰囲気のあるお部屋でした。
以前ギャラリーとして使っていた2階で印象的だったのは、
いつかカフェをする時に使いたいと大切にしていたステンドグラスを
はめ込んだ窓からの柔らかい日差し。
所狭しと置かれたモノに光を当てています。
ステンドグラス。
ギャラリー用に壁にも展示スペースを設置した。
少ない収納スペースを補っているのがかごや古い棚。
カラフルなプラスチックで作られたキャラクター系のおもちゃなどは、
子供が遊ばない時はかごに入れて目に触れないようにしているそう。
カゴに吊って収納。また、こまごましたモノをしまうためのケースも
ミシン糸用の業務用ケースとおぼしきもの。
和箪笥や古い木の棚が似合うのも、
古い家(大家さんいわく、いつこの家が建ったのか不明だそう)ならではです。


2階の天井。内装工事の際、天井板を取り払うと、木組みがしてあった。 木組みはそのままにして、学生たちが白いペンキで塗装したという苦心作。ここにあるすべてのものはそれぞれ作られた年代も大きさも形もバラバラだけど、
感じるのは、好きなものがぶれていないことから来る統一感。
「この棚はガラス扉があったけど、子供が割りそうだから外した」
「この入れ物は捨てられているのを見て、夫婦で拾ってきた」
と、それぞれのモノにまつわる話を語る岡崎さんの表情には、
それぞれのモノを愛しむ気持ちと家族への愛であふれています。
閉店になる商店から夫婦ふたりで運んできた木の扉は、いつか何かで使うかも、と保管。 窓際に並べてある本の収納スペースの扉のように存在している。
壁には、長女のお絵かきを額に入れて。
自分たちが好きなものに囲まれて、日々の暮らしを紡ぐ。
そうやって、その家族だけかけがえのない空間は作られていくのだなと感じました。
〈了〉
(ミヤ)PEACE MOTHER(ピースマザー)
大阪市北区中崎3-1-8
ホームページは
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カフェをする場所は決まった、どんな空間にしたいかも頭の中で出来上がっている。
けれど、実際に誰が内装工事をするのか決まっていた?という質問に、
全部ひとりでやるつもりだった、
今ではそんな大それたこと考えつかないけど、と笑う岡崎さん。
「ちょうどその頃、知り合いの建築家や画家の方達が集まって、
本業とは別に古い家を改装するということをやっていて……。
中崎町でカフェをするための物件を借りて、
手を加えるつもりだけど、木の床ってどうやって貼ればいいの?とか
いろいろ質問しているうちに手伝ってくれることになりました」。
厨房のレンジフードは石膏仕上げ。ムーミンの童話の中に出てくるキッチンをイメージしたそう。岡崎さんの脳内イメージを描いた設計デザインを書くというところから、
最終的な仕上げまで、彼ら率いる〈工作隊〉が大きな力となってくれたそうです。
「天井板を取り払うとか壁紙を外すとか、
ひとりでならとてもじゃないけどできなかったことを実現してくれましたね。
プロとしての経験や知識を活かしつつ、
それぞれが思い付いたアイデアを盛り込んで、
私の理想の空間づくりを一緒に楽しんだという感じかな」。
岡崎さんの話を聞いていると、「大人の図画工作」という言葉が浮かんできました。
以前はギャラリーとして、現在は住居として、使用している2階の入り口ドアも、〈工作隊〉作成。2001年の12月から工事を始めて、完成したのは2002年の5月。
平日は少人数で、週末になると大人数で作業を進めるという形を取っていたので、
思いのほか、時間はかかりました。
「でも、何かを作る、という作業は楽しかった!
完成間近の頃は、名残惜しくて、このまま工作していたいなんて思ったり」。
空間には多くの手作りがありますが、たとえばテーブルもしかり。
「カフェで使いたい食器は決まっていたけど、
その食器を並べてちょうどの大きさのテーブルに巡り会えなくて。
今のテーブルって、小さいかものすごく大きいか、なんですよね」。
テーブル探しのために、京阪神のインテリアショップ、アンティークショップ、
骨董市などを足を棒にして回ったものの、結局見つからず……。
諦めかけていた頃、訪れた古道具屋さんの自宅の庭で見つけたのが古いミシン台。
「あれ、これ何?板を買ってきてつけたらテーブルになるやん!って」。
ゴミのように置かれていたミシン台が今では味のあるカフェテーブルに。

アンティークミシンの足に、ホームセンターで買ってきた木板を付けたカフェテーブル。木版にオイルステンをしただけで、使いこなれた風合いに。彫刻刀で彫ってタイルを貼り付けたり、ステンドグラスをはめ込んで、オリジナル感がより一層。
イギリスのコーヒーショップで使われていたというキャビネットは、京都・亀岡にあるアンティークショップで購入。たくさんあった商品の中から、絶対これが欲しい!と閃き、取り置きしてもらっていた。
並んでいるのは、古いグラスやお皿、茶碗など岡崎さんの目にかなった愛着の食器。「ちょっと歪んでいる感じとかが好き」。〈工作隊〉との出会いや〈カフェテーブル〉との出会いなど、
たくさんの素敵な出会いに、ピースマザーは囲まれているのだなと感じたお話でした。
(ミヤ)……次回へ続きます。PEACE MOTHER(ピースマザー)
大阪市北区中崎3-1-8
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雑貨を扱うショップやカフェ、古着屋さんなどが
路地裏の古い一軒家やビルの中で営まれ、
今でこそ、雑誌などで取り上げられることも多くなった中崎町。
中崎町の老舗カフェと称される「ピースマザー」がオープンした当初は、
まだ数店舗しか存在していませんでしたが、
昭和の面影が残るこの町の空気感とそこに集まる人々に惹かれた、
と岡崎さんは話します。
地元の不動産屋さんに毎日のように顔を出し、何軒目かに紹介されたのが今の家。
当時は人が住んでいて(引っ越す予定だった)、
1階は大きな貯水槽があるガレージ、
2階、3階が住居として使用されていました。
路地横にある入り口のドア。以前の家では、勝手口として使われていた。1階の素敵なカフェ空間に座って、話を聞いていると、
ここがガレージでしかも大きな貯水槽があったなんて、全く想像できません。
雑貨やクッキーなどを並べたり、カフェで使用する備品をストックしているキャビネット。
以前はこの場所あたりに、大きな貯水槽が鎮座していた。でも岡崎さん、この場所を見て、
頭の中で膨らましていたイメージが形になる!とピンと来たそうです。
「カフェをやろうと決めた段階で、どんな空間にするか、
どんな食器を使うか、どんなメニューを出すか、などを書いて、
写真などを切り貼りした企画書を作っていたんです。
だから、ここならそれが実現できるハコだとすぐにわかりました」
カフェオープンに向けて作った企画書。
気に入った雑貨や空間の写真とセンテンスでまとめた1冊は、今も大切。中身は、自分がやりたいようにやればいい。
よし!改装、と心を躍らせながら、すぐに契約を交わしました。
(ミヤ)……次回へ続きます。
PEACE MOTHER(ピースマザー)
大阪市北区中崎3-1-8
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ごはんを食べたり、テレビを見たり、本を読んだり、
家族と笑ったり、時にはケンカしたり、・・・。
家は、そこで暮らす人々のすべてを包み込む場所。
それならば、やっぱり、大切にしたいもの、好きなものを集めて、
毎日の生活を楽しみたいものです。
大阪・中崎町の古いビルに暮らし、
1階でカフェ「ピースマザー」を営む岡崎真理子さんは、
好きなものの中で暮らしている人。

以前はデパートでファッションフロアの企画や
ウィンドウのディスプレイを手がけていましたが、
流行に左右されることなく、自分の好きなものを送り続けたい、と一念発起。
おいしい料理、味わいのある食器、ホッとくつろげる空間、といった
岡崎さん自身が心を動かされるものを集めたカフェのオープンへと至ったのです。

岡崎さん自身、一点の曇りもない笑顔で「好きなものすべてがある」というカフェは、
アンティークミシンをテーブルにしたり、
年代物のマッチ箱が並べられてあったり、
いろいろなモノが渾然一体となっている独特の空間。


そのすべてに持ち主の深い愛情や愛着が感じられて、
どれひとつムダじゃないし、
「ピースマザーらしさ」ともいうべき空気が漂っています。
新しいモノじゃなくて、流行じゃなくて、誰かのマネじゃない。
そんな空間づくりについて、来週以降、ゆっくりお話をしていきます。
(ミヤ)
……次回へ続きます。
新しい家に引っ越して迎え入れた3匹目の猫、メインクーンのポーくん。

すくすくと成長してゆきましたが、
1歳になったころからなんだか様子がおかしいことに
Mさん夫妻は気付きました。
くしゃみを頻繁にする、若いのにあまり食べたがらないし、
痩せて体が小さい、嗅覚もあまり機能してなさそう……。
早速、獣医さんで診てもらったら蓄膿症ということが分かり、
専門の獣医さんでより精密な検査をすることになりました。
結果、ポーくんの症状はかなり深刻で、両方の鼻の穴が詰まり、
おまけにその奥には炎症を起こした腫れがあり、
それが時々のどを瞬間的に塞いでしまっているということでした。
獣医さんの見解は、治すには手術しかない、とのこと。
しかしMさんの心には、それしか方法がないのなら仕方がないけど、
できれば切らずに治したいという思いが、考えるほどに大きくなってきます。
Mさんにはコテツくんのえさを手作りに変えてから、
便の状態や毛艶がぐんと良くなったのを目の当たりにしてきた経験があります。
ポーくんの蓄膿や咽喉の炎症も、その原因が生活習慣のどこかにあるのかも?
という考えが、感覚的に浮かんだのかもしれません。
Mさんはペットの食事療法を研究している獣医師・須崎さんの
電話相談を受けながら、
手術をしない方針での治療を地元の獣医さんに依頼しました。
しかし状況が深刻なだけに、鼻づまりの苦しさを抑える対処的な治療に、
スローな食事療法のスピードが追いつけません。
蓄膿症の注射を受ける日数の間隔がだんだん狭まってくることに
焦りを感じ始めたころ、
須崎獣医師が全国規模で巡回する移動診療を始めるとの情報がありました。
関西での会場は、なんと懇意にしているSさん宅。
早速、Mさんはポーくんを連れ、診察してもらったところ、
手作りごはんでも生肉はやめましょう、というアドバイスをもらいました。
Mさんは、えさ用の肉を専門のお肉屋さんから取り寄せていました。
それを、猫は肉食だから、動物食専門のお肉だからと思って
あえて生で使っていましたが、ポーくんの場合それが良くなかったのかも、
というお話です。
加えて、クマザサエキスを使った口内ケアの徹底と
植物性のサプリメントを指導されました。
猫は人が手を施さない限り、歯磨きなど口内ケアする機会はありません。
いわば雑菌の温床にもなるわけです。
Mさんは、できることは全部やろう、と腹をくくって取り組みました。
犬と違って猫は歯磨きされて大人しくすることなどありません。
嫌なこと、不快なことは徹底的に拒否して逃げ回ります。
「やっぱり猫ですからね、案の定、口を開けようとすると
嫌がってするりと逃げていくんです。
ギャーギャー暴れるのを押さえ付けて、
口を無理矢理開けさせての格闘ですよ。
家にいるときは、3時間から5時間おきにやってましたね。
もちろん、平日も家にいるときはできる限りやりました。
私が道具を持ったら、ハッと身を起こしてサササササーッと
逃げていくのも、まあ、あとで思い出すとおもしろいんですけど、
こちらとしては治って欲しいの一心、必死ですからね」
と、Mさん。
そして、加熱肉での手作りごはんのレシピの研究にも取り組みました。
数ヶ月たったある春先の日、ポーくんの呼吸が静かになっていることに、
Mさんのご主人様が気付きました。
ポーくんは両方の鼻が詰まっているのでいつも口呼吸、それも
「ガーゴー」と音がします。
けれど、口を閉じてゆったりとくつろいでいるのです。
最初は、気候が温かくなってきたからかな?と思っていましたが、
そのまま症状は改善され、次の冬も快調に乗り切りました。
今はコテツくんもポーくんもすっかり元気になって、
ひと安心の春です。
「生き物ですからこの先もいろんなことが起きるとは思います。
それは人間だって同じですよね。
だから私の手作りごはんも、毎日が研究って気持ちはありますよ。
ポーの件で生肉がいいとは限らない、ということがわかったし、
本当に猫それぞれ、ケースバイケースです」
と、Mさん。
大好きな猫のためでもなにかを毎日続けるって、なかなか根気の要ることです。
しかも相手が生き物だけに予測できない事が起こります。
そんなとき、支えになるのはペットの手作りごはんの先輩であるSさんや
猫の手作りごはんのブログをいっしょに始めた友人の存在、
そして相談できる獣医師さんなど良き専門家とのネットワーク。
そんなつながりを作れるのも、やはりMさん自身が
新しいことに取り組む行動力があるからでしょう。
猫の手作りごはんのレシピをブログに紹介したことで、
専門誌から取材の依頼があり、お友達といっしょに掲載されました。

また、ペットの食事療法を研究する須崎獣医師の著作に
コテツくんの手作りごはんについて対談で登場。
趣味でコツコツと写してきた猫たちの写真は、
ねこめくりカレンダーにも採用されました。

家の中に猫の写真を飾る棚が据え付けられていますが、
これは全部Mさんが取り付けたのだそう。


他、猫だけでなく、ゴルフ、釣り、手芸と趣味は多彩。
暮らしを楽しみながらいろんな事に取り組んでいます。
「家のことでいうと、将来はリビングと和室を隔てる
この壁と扉を取り払って、ひと続きにする計画です。
ジャングルジムみたいなキャットタワーを置こうと思って。
8畳の部屋いっぱいぐらいの大きなもので、木製の、
見た目にもおしゃれで、猫が遊びやすそうなものがあるんですよ。
猫たちも運動できるし、高い場所でくつろげるし。
このリビングは陽射しが部屋中たっぷり入るので
猫を遊ばせるという点でも最適。
今、家具をあまり置いていないのは、そのためなんです。
それが決まったら、他のインテリアも考えられるでしょうね」
と、Mさん。
ペットとの暮らしはいろんな事が起きるけど、
それ以上に毎日を、将来のプランを豊かに彩ってくれそうです。〈了〉
〈ワダ〉

Mさんが公開する猫の手作りごはん日記「ごちそうさま」は
こちら。
Mさんが猫たちとの暮らしを綴ったブログ「gattino.ciao!」は
こちら。
Mさんと獣医師・須崎恭彦さんの対談が掲載されている本は、
こちら。
ペットの食事療法を研究する須崎動物病院のHPは
こちら。
犬の手作りごはんを実践するMさんの友人、SさんのHPは
こちら。
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